韓国SBSNews
2025.05.12 20:35配信
【単独】高位警察官の子どもの結婚に「祝い金230万ウォン」疑惑
〈アンカー〉
統一教会側が警察の高官に対し、子どもの結婚祝い金として200万ウォンを超える金銭を渡したという状況が記された内部文書を、私たちの取材班が入手しました。そしてこの文書は、「建神法師」に金建希（キム・ゴンヒ）女史への贈り物としてダイヤモンドのネックレスを渡した疑惑のある統一教会の元幹部夫婦が決裁していたことが確認されました。
キム・ジヌ記者の単独取材です。
〈記者〉
2021年末に作成された統一教会内部の電子決裁文書です。
文書のタイトルは「元警察高官A氏の子どもの結婚祝い金支給」。
統一教会財政局の部長が作成しました。
数か月前に行われたA氏の子どもの結婚式に対し、祝い金支給を決裁してほしいという内容で、金額は230万ウォンです。
結婚式当時、A氏は現職の警察高官でした。
文書は当時の財政局長イ氏を経て、世界本部長のユン氏が最終承認しました。
ユン氏は金建希女史への贈り物として「建神法師」チョン・ソンベ氏にダイヤモンドのネックレスや高級バッグなどを渡した容疑で検察に召喚された人物です。
【ユン氏／統一教会 元世界本部長（2022年5月）】 「私は3月22日に大統領とお会いしました。1時間の単独会談でした。多くの話がありました。黙認を得たことがあります。」
検察はユン氏の妻である財政局長イ氏に対しても出国禁止措置をとっており、近いうちに召喚調査を行う方針です。
元警察高官のA氏は、SBSの取材に対し、「その年に子どもの結婚式はあったが、統一教会側に招待状を送ったことも、祝い金を受け取ったこともない」と説明しました。
また、「現職の頃に業務の一環で統一教会の施設を訪れたことはあるが、その後、統一教会の関係者と連絡を取り合ったことはない」とも語りました。
統一教会側は、「教団の活動の一環として、信者ではない人にも祝い金を支給することがある」としながらも、「現在は教団を離れたユン氏夫婦が当時多額の祝い金を決裁した経緯については把握できていない」と説明しました。
https://youtu.be/AHCqJ4UShhU?si=zud6-cqppgrIr0RP
韓国SBSNews
「捜査状況も教えてくれた」…“警察コネクション”はあったのか
2025年5月12日 20:42配信
〈アンカー〉
私たちは、先に言及した統一教会元幹部のユン氏の録音ファイルも入手しました。音声が録音された当時、統一教会の幹部たちが遠征賭博をしていたという疑惑が提起されていましたが、その録音ファイルにはユン氏が警察の捜査情報を聞いたとし、最高位の人物から家宅捜索に備えるように言われたという内容が含まれていました。
続いて、チョン・ヨンナム記者です。
〈記者〉
SBSが入手した、2022年10月当時の統一教会幹部ユン氏と、別の統一教会関係者との会話を収めた録音ファイルです。
ユン氏は統一教会に関連する警察の捜査情報を聞いたとして、家宅捜索に備える必要があると話しています。
情報を伝えた人物は「最高位」の人物だったとも述べています。
【ユン氏／当時の統一教会高位幹部（2022年10月）】
「私に（情報を）くれた方が“最高位”なんです。外為管理法って話してたんですよ。家宅捜索が来るかもしれない、備えろ。それからローファームを雇えって。」
当時は、日本のメディアなどを通じて、統一教会の高官らが海外遠征賭博で数百億ウォンを浪費したという疑惑が提起されていた時期です。
ユン氏は、国内で関連疑惑が知られると、警察の人脈などを利用して捜査の有無を把握しようとしていたとみられます。
翌年に録音された別のファイルでは、ユン氏が尹錫悦（ユン・ソギョル）前大統領の最側近からも捜査情報を聞いたと話しています。
【ユン氏／当時の統一教会高位幹部（2023年5月）】
「（警察の）内偵捜査を、誰が教えてくれたかというと、“ユン核関（尹錫悦の核心関係者）”が私に教えてくれたんだよ。だから私は（統一教会の上層部に）報告したんだよ。」
検察はこのような内容が含まれた録音ファイルを確保し、統一教会関係者を呼び出して事実関係を確認したとされています。
また、検察は昨年12月、コンジン法師・チョン・ソンベ氏の自宅から複数の警察幹部の名刺を発見したとされ、その後の調査過程で「人脈をつなぐ見返りにユン氏から金銭を受け取ったのではないか」と追及も行いました。
本日（12日）、裁判所に出廷したコンジン法師・チョン氏は、数々の疑惑についての記者の質問に答えませんでした。
【チョン・ソンベ氏／建神法師】
「（統一教会の依頼でキム女史にネックレスや金品を渡したのを認めますか？）
（観封券は誰から受け取りましたか？）……」
ユン氏の肉声が含まれた録音ファイルが公開されたことで、実際に関連した警察の捜査があったのか、そしてそのもみ消しを試みたのかどうかについても、今後の捜査で明らかにされる必要があるとみられます。